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看護観とは?看護師に必要な理由や作り方を詳しく解説

2023年10月10日

看護師が仕事をしていくうえで看護観は不可欠とされています。

自分の看護観はいったいどうやって作ればいいのでしょうか

中には、看護観なんていらないと思う人もいることでしょう。

そこで、この記事では、看護観が必要な理由や看護観の作り方について解説します。

将来看護師をめざして試験勉強をしている方や、すでに看護師として病院や施設等で勤務されている方は、ぜひ最後までお読みください。

看護観とは?看護師に必要な理由や作り方を詳しく解説

看護観を持たなければならない理由

「患者の不安をなくすように患者の気持ちに寄り添う」という看護観を持つ人のことを考えてみましょう。

自発的に、その人は、患者の表情や動きをじっくり観察したり、積極的に話を聞いてあげたりしようと努めるようになります。

要するに、看護観を持つと、自分がどう行動すべきかが明確になるので、みずからの看護の質を高めることができるというわけです。

看護観は人それぞれ

人生観やこれまでの人生などによって、看護観は人それぞれに形成されます。

環境や地位によっても違ってきますし、仕事の知識や経験が増えることによって看護観が深まるということもあるようです。

そのため、同じ看護観を持つ人は一人もいないということになります。

書籍などに書かれている、看護師はこうあるべきといった一般論的なものは看護観ではありません。

面接での質問

面接官は、看護師採用の面接の際、採用側の経営理念にあなたの看護観が則しているかどうかを確認しようとします。

そのため、以下のような質問がされるでしょう。

質問その1:どのような看護を患者にしてあげたいですか?

質問その2:目標とする看護はどんな看護ですか?

質問その3:温かい看護とはどんな看護ですか?

質問その4:患者に寄り添うとはどういうことですか?

あなたの答える看護観は、書物に書かれているような通り一遍なものではなく、自分自身の言葉で説明できるものでなければならない点に注意しましょう。

看護観の作り方

以下の手順に従ってあなたの看護観を作成してみましょう。

手順その1: 特に印象に残っている自分の体験の中で、何が動機になったのかを書き出す

手順その2:患者の目線になっているかを確かめる

手順その3:プレップ法で看護観を作る

手順その4:勤務先の理念とマッチングさせる

順番1から順に詳しく解説します。

手順その1: 

これまでの実習先や職場でとくに印象的だった経験と、その時のなぜそうした行動を取ったのかを思い出し、メモに書き出してみましょう。

書き出し例その1:どうして私はあの時○○のように患者に接したのか?

書き出し例その2:どうして私はあの時○○のように患者の家族に接したのか?

書き出し例その3:どうして私はあの時▲▲さんから看護されたかったのか?

書き出し例その4: どうして私はあの時同僚の看護師に○○のように接したのか?

手順その2: 

たとえば、自分が患者だったらこの場合でどう思うだろうかと考え、その思いを解決してあげようとすることを「患者目線」といいます。

単に一生懸命笑って見せても、患者は喜ぶとはかぎりません。

患者に笑顔を見せるのではなく、患者の方から自然と笑顔が出てくるようにしましょう。

患者がして欲しいと思っていることを見つけ出すことが大切で、自分がどうしたいのかは問題ではありません。

手順その3:

プレップ法のプレップ(PREP)とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の頭文字を並べたものです。

プレップ法を使えば、話す時でも、文章を書く時でも、相手に簡潔でわかりやすく言いたいことを伝えることができます。

以下の順番で自分の考えをまとめましょう。

① 結論(まずは結論を述べます)

② 理由(結論となった理由を述べます)

③ 具体例(理由の根拠となる具体的な例を述べます)

④ 結論(ふたたび結論を述べます)

① の例…「私の看護観は〇〇です」

② の例…「こういう理由で○○という看護観を持つようになりました」

③ の例…「こういうできごとが動機付けとなって○○という看護観を持ちました」

➃ の例…「○○という看護観を今後さらに仕事に生かしていきたいと思います」

手順その4: 

病院・施設によってそれぞれの理念はまちまちです。

従って、自分の理念を、勤務したい病院・施設の理念と合わせるために、表現をアレンジしなければなりません。

希望する病院・施設の理念と、自分の看護観との共通点が見つかるまでじっくり探してみましょう。

あらかじめ、ホームページなどで、希望する病院・施設の理念を把握しておくと安心です。

当然ながら、希望する病院・施設に合わせて自分の看護観を変える必要はありません。

その場合は、その病院で勤務するのは自分には向かないと考えましょう。

まとめ

この記事では、看護観をもたなければならない理由や看護観の作り方などを説明してきました。

看護観は、看護師にとって、今後の働き方に大きく関わる大切なものです。

まずは、この記事に書かれた手順に従って自分の看護観を作ってみてはいかがでしょうか。

看護観は、ひとそれぞれ違いますし、キャリアを積み重ねることによっても、年を取ることによっても変わってくるものです。

そのため、「自分のモットーとする看護観はどうあるべきか、このままでいいのか」と時折振り返り、自問自答することを欠かしてはならないでしょう。

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