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訪問リハビリとは?受けられるサービス内容や対象者をわかりやすく解説
2025年06月19日
自宅での生活を続けたいけれど、リハビリが必要な家族のために、どんなサポートが受けられるのか分からない。
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
本記事では、「訪問リハビリテーション」とはどのようなサービスか、どんな方が対象になるのか、そして実際にどんな訓練が受けられるのかを詳しく解説します。

訪問リハビリテーションとは何か
訪問リハビリテーションは、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門職が自宅を訪問して心身機能や日常生活動作の維持・改善を目指すサービスです。
通院が難しい方でも自宅でリハビリを受けられるため、在宅生活の質を高める役割を担っています。
個別のニーズに合わせてプログラムが組まれるのが特徴です。
対象となる方の条件
訪問リハビリテーションの対象者は、主に自宅での生活に支援が必要な高齢者や障害を持つ方、脳卒中や骨折などで自力で通院が難しい方です。
また、認知症やパーキンソン病などにより外出が困難な方や医師の指示によって自宅でのリハビリが効果的と判断された方も含まれます。
要介護認定や医療保険の対象となるため、専門職と医師の連携が不可欠です。
訪問リハビリと施設リハビリの違い
訪問リハビリは、ご自宅という慣れ親しんだ環境でサービスを受けるため、利用者の日常生活に直結したサポートが可能です。
一方で、施設リハビリは専門設備や集団訓練が充実していますが、移動の負担があります。
訪問リハビリでは、個別性が高く柔軟な対応ができる点が特長で、住環境の整備アドバイスなど生活に密着した訓練が行えます。
訪問リハビリテーションで受けられる主なサービス
訪問リハビリテーションでは、多様な訓練や相談、家族への支援が受けられます。
利用者本人の身体機能の維持改善から、より良い生活を送るための日常動作の練習、認知機能の訓練、家族への指導まで、在宅で総合的なサポートを受けられることが大きな魅力です。
身体機能訓練
身体機能訓練は、筋力や関節可動域、バランス機能の向上や維持を目指して実施されます。
理学療法士が個々の身体の状態に合わせて、ストレッチや筋力強化運動、起き上がりや立ち上がり練習等を行います。
慢性的な痛みの緩和や長期間寝たきりを防ぐリスク軽減にも重要な役割を果たします。
また、身体全体のコンディションを確認しながら無理のない範囲で取り組める点が特長です。
日常生活動作(ADL)訓練
日常生活動作訓練(ADL訓練)は、衣服の着脱やトイレ動作、入浴、食事など、日々の生活に直結する活動がスムーズにできるよう支援する訓練です。
利用者本人の生活スタイルや住環境に合わせて、できることを増やすこと、できなくなった動作を補う工夫を提案します。
自宅で行うため、生活環境での動作練習が実践的にでき、生活の自立度を高める効果があります。
嚥下・発声訓練
嚥下訓練は、食事中のむせや誤嚥を防ぐことを目的とし、食べ物を安全に飲み込むための筋肉の運動や姿勢調整を支援します。
言語聴覚士が中心となり、あわせて発声訓練も実施。
話しづらさや発語の問題にも対応し、コミュニケーション能力の維持・改善も図ります。
誤嚥性肺炎を予防し、食事の楽しみや交流の充実につなげるためのリハビリです。
認知症予防・認知訓練
認知症予防や認知訓練では、脳を活性化させるゲームや会話、計算・書字などの作業を通じて、記憶力や判断力、注意力維持を目指します。
利用者の興味や得意なことに合わせて無理なく継続できる内容とし、日常生活での混乱や不安を軽減します。
家族とも連携し、見守りやコミュニケーション方法のアドバイスも行います。
歩行訓練・移動支援
歩行訓練では、杖や歩行器を使った正しい歩き方や転倒予防のポイントなどを指導し、安心して自宅内外を移動できるようサポートします。
また、段差昇降や屋外歩行の練習も実施するため、生活範囲の拡大や外出の自信につながります。
移動支援の視点から住宅改修のアドバイスも含め、より安全な環境づくりを目指します。
家族への指導や相談
訪問リハビリテーションでは、ご家族が日々の介護や見守りを行う際の負担軽減も重視しています。
移動や食事介助方法、服薬管理などの実践的指導に加えて、介護者自身が心身の健康を保つポイントや悩み相談にも対応します。
その家庭に合わせたアドバイスや福祉サービスの紹介など、総合的な相談窓口となることが多いです。
まとめ|在宅リハビリサービスで迷ったときに役立つポイント
在宅でリハビリサービスを利用する際は「自宅で何をしたいか」「どの程度のサポートが必要か」を明確にすることが重要です。
サービス内容や利用環境、費用なども比較しながら、ケアマネジャーと相談しましょう。
ご本人やご家族が安心して在宅生活を継続できるよう、自分たちに最適なリハビリの選択を心掛けてください。